2025.08.04
光のない肌とアトピー ? ~芸能人に見る皮膚常在菌の大切さ~
最近、俳優・岸谷五朗さんのアトピーに関する報道が話題になっています。
製薬会社(日本イーライリリー株式会社)「アトピー性皮膚炎に関する最新事情」というアトピー薬宣伝のための医療セミナーで、アトピーのことは無知で承認欲求満載皮膚科医 大塚篤司医師と自身の過去を語るセッションをされました。
●幼稚園の頃、フォークダンスで手をつなぐのが怖かった。
●高校時代には、無意識にかきむしらないよう手をベッドに縛って寝ていた。
彼の発言は、多くのアトピー経験者の心を打ったのではないでしょうか。
またほかの芸能人の中にも、テレビ画面(最近は4K・8Kとなっています)からすぐに分かる方もおられます。
開所時から私も、会員さんと多く写真を撮ったりしましたので、『なぜ、近くで見るとそんな感じはしないのに、写真だと黒く映るんだろう?』って思っていろいろ追求したものです、すぐに分かりました。
■ テレビに映る「アトピー肌」は何が違う?
実は、岸谷さんに限らず、テレビの世界にはアトピーと付き合いながら活躍している方が少なくありません。
たとえば、
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織田裕二さん
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麒麟の田村裕さん
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狩野英孝さん
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ネプチューンの堀内健さん
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笑い飯の西田幸治さん
などはすぐに確認できますね。でも、この方々もそうらしいです。
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木村文乃さん、広末涼子さん、菅野美穂さん、杉本彩さんなども。
私たちのようにアトピーに長年向き合ってきた者には、一目見ればその肌の状態がわかることがあります。
■ 肌に「光」がない? 映像でわかるアトピーのサイン
彼らの肌には共通点があります。
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近くで見ると色白でも、映像では黒く見える
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肌に“艶”がない、光を反射しない
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アップになると、4Kカメラで“乾燥”や“凹凸”が強調される
これは単なる肌荒れではなく、皮膚に棲む“皮膚常在菌”の減少によるものです。
■ 実は「皮膚常在菌は光を放っている」
最新の菌研究では、映像技術を用いて菌が光を発している様子がよく観察されます。
驚かれる方も多いですが、皮膚常在菌も1平方センチあたり100万個以上が存在し、微弱ながら光を放っていることがわかっています。
つまり、
皮膚に常在菌が健全に保たれていれば、肌には自然な「艶」や「透明感」が宿るのです。皮膚層の正常数とも関与しているため、その光によって正常皮膚層28層から、どれくらい悪化している、改善していると判断もできるのです。この光では、まだ感染する可能性が高いとか、改善は近いとか判断できるのです。
■ なぜ光が消えるのか?原因は「洗いすぎ」と「pHの乱れ」
常在菌の減少には、主に以下のような原因があります:
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洗顔・洗体のしすぎ
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アルカリ性や中性の洗浄剤・保湿剤の多用
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皮膚pHが崩れ、菌の住みにくい環境になる
健康な肌は pH5前後の弱酸性を保つことで、皮膚常在菌の活動を支えています。
しかし、これを無視したスキンケアが常在菌を減らし、肌のバリアを壊し、結果的に「光を失った肌」になってしまうのです。
■ アトピー克服には、皮膚常在菌との共生が鍵
肌をただ「清潔にする」だけでなく、常在菌を“育てる・守る”という視点がとても重要です。たとえば、以下のようなケアが有効です。
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弱酸性の洗浄剤や化粧品を使う
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保湿剤使用時はpHバランスを重視したものを選ぶ
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頻繁な洗顔は避け、皮脂膜と常在菌を維持する
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出来れば水分接触を避ける
「見た目の印象」も、実は常在菌と密接につながっているのです。
■ 最後に ?「肌が語るもの」にもっと目を向けてほしい?
私たちは、肌の乾燥や赤みだけを見てアトピーを判断しがちですが、肌から放たれる“光”の有無こそが、皮膚の健康状態を物語っているとも言えます。
芸能人のようなストレスフルな環境でも、皮膚常在菌と上手に共生している方は、肌が自然と生き生きしています。
だからこそ、スキンケアの本質は「菌とバランスよく共に生きる」という考え方を、もっと多くの人に知ってもらいたいと願います。
また皮膚常在菌は腸内細菌と繋がっていますので、皮膚の正常化には、腸内細菌整備が必須ということにもなるのです。
【このプレスの記事】
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アトピー研究所 アトポスSP